aromacare report2011
アロマケア活動レポート
2011年12月
- 練馬高松園(2011年12月4日・第5回)
先月は施設で疥癬の集団感染があったため、1ヶ月ほど期間をおいての訪問となりました。今回は7名の方がご参加くださいました。
今回もおしゃべりを楽しまれながらトリートメントを受けてくださる方が多かったのですが、皆さん途中で「気持ちいいわね」などとおっしゃり、うっとりされたり眠そうな表情をされたりしていました。
全身の拘縮とマヒのある方は、意思の疎通もはかれずこちらから見る限りでは良いのか悪いのかの見極めがつかない状態でしたが、職員の方がその方の表情を見た感じでは、とても気持ちが良いようですとのことでした。またこの方は左腕に浮腫がありましたが、トリートメント後は少しではありますが浮腫が引いたようでした。
ふだん入居者の方と接することの多いボランティアコーディネーターの方のお話で、あくまでも個人的見解ではあるそうですが、左マヒの方は少しケンカをしやすく自己中心的で俗に言う「上から目線」の傾向が見られるそうで、一方右マヒの方は言語障害があり物事に否定的で不安を強く感じているようであるのことでした。マヒのある方と接するときにこれらのことを参考にすれば、少しゆとりを持って接することができるかもしれないと思いました。
2011年11月
介護老人保健施設キーストーン(2011年11月・第8回)
今回は8名の方がご参加くださいました。
トリートメントを始めると、「あなたの顔見たことある」「この前もやってもらった」などとおっしゃってくださる方々や、前と同じ香りを覚えてくださっている方など、嬉しい反応をいただきました。
また「気持ちがいい」「手がきれいになった」という感想をいただいたり、何のためにこれをやるのかと質問される方もいらっしゃいました。中にはトリートメント中に手を握られてくる方もいらっしゃいました。
アロマを通して香りとトリートメントの効果はもちろんのこと、その方だけに集中してお話を伺ったり、1対1で向き合う時間という行為そのものが心を穏やかにする大切な時間だと改めて感じ、今後のアロマケアの活動に生かしていければと思います。
また前回までは階によってセッティングの内容がバラバラでしたが、今回はどこの階も相違なく施設担当者の方の努力を感じました。半年という時間をかけて、施設内にアロマケア活動が浸透してきたという実感を得ることができました。
2011年10月
- 練馬高松園(2011年10月27日・第4回)
今回のアロマケア活動は、職員2名の方も含め10名の方がご参加くださいました。いつも行わせていただいている本館で疥癬の患者さんが出たため、急遽別館にて行いました。
トリートメント中はおしゃべりを楽しまれる方が多かったのですが、昼食後ということもあり途中でウトウトされる方も多くいらっしゃいました。
拘縮のある方はトリートメント後にいくらかこわばりがとれて、動きが良くなったようです。また血行が促進されたため顔色が良くなり、おでこまでつやつやになる方もいて、笑い声が飛び交いフロアがいい雰囲気になりました。
今回は職員の方にも実際どんなことをやっているのかを体験していただこうと、おふたりの方に受けていただきました。
おひとりの職員の方は片手が終わるころにはすでに効果を感じてくださったようで、「肩が楽になった」とおっしゃっていただき、もうおひとりの職員の方はトリートメントの途中で「気持ちいい。寝ちゃいそう」とおっしゃっていました。
2011年9月
- 地域活動支援センターふれあい(2011年9月13日・第1回)
9月13日の火曜日、渋谷区笹塚にある地域活動支援センターふれあいで第1回目のアロマケア活動をさせていただきました。
こちらの施設では、心の病を抱える方やそのご家族が、地域で自分らしい生活を送ることができるように、様々なプログラムや相談事業を行っていらっしゃいます。
今回はその様々なプログラムのひとつとして、アロマケア活動に興味を持ってくださった職員の方から「ぜひ!」とお話をいただき、アロマケア活動をさせていただけることになりました。
今まで高齢者の方へのアプローチがほとんどで、心の病を抱えていらっしゃる方へのアプローチは初めてのこと。皆さんどんな反応をしてくださるかしら、とちょっとドキドキしながらのスタートです。
参加してくださったのは、利用者の方5名と職員の方3名の計8名。
まずは「アロマセラピーってなに?」というお話からさせていただきました。(実はこういうアプローチ、高齢者の方にはあまりないんですね)
実際に何種類かの精油の香りや、本物のラベンダーやローズマリーのハーブの香りを試していただきながら、それぞれの精油のもつ効能もお伝えすると、皆さんとっても興味深そうに香りと効能をチェックされていました。
後半はいよいよハンドトリートメントです。
皆さんにはお好きな精油を1つ選んでいただき、その精油をブレンドしたオイルでトリートメントをさせていただきました。
ほとんどの方がアロマセラピーやハンドトリートメントが初めてでしたが、トリートメント中はいろんなお話をされたり、中にはウトウトされる方も。また積極的にトリートメントの方法をお聞きになる方もいらっしゃいました。
トリートメントが終わったあとに感想を伺うと
・初めてだったけど、とても気持ち良かった
・香りと温かい手でのトリートメントで、癒された
・いつもあまり眠れないのに、一瞬うとうとしてしまった。びっくり
・病気のことを気にしないで話ができて良かった
などなど、短い時間でしたが喜んでいただけたようです。
これから半年間、月に1度伺ってトリートメントさせていただくことをお伝えすると、皆さんの表情がパッとにこやかに。
「またぜひやりたい!」と嬉しいお言葉をいただきました。
私達も皆さん以上にとても楽しい時間を過ごさせていただきました。
ありがとうございます。
2011年8月
- 練馬高松園(2011年8月21日・第2回)
今回のアロマケア活動は、男性1名、女性8名、計9名の皆さんがご参加くださいました。
ご参加くださった皆さんは軽い認知症があるものの、比較的足腰はしっかりとした元気な方が多いということで、実際ハンドトリートメントをさせていただいた場所まで、ご自分で歩いたり車いすを押していらっしゃる方がほとんどでした。
また入居されている方同士がとても仲が良いそうで、トリートメント前後に「あなたはやってもらったの?」と会話が弾んでいらっしゃいました。
ある方は初めは見てるだけ、とおっしゃっていたのですが、途中から参加してくださり、トリートメント後は「気持ちよかった!顔も変わった(良くなった)かしら?」と嬉しそうにスタッフの方とお話されていました。
普段はあまりお話をされないという方もご参加くださったのですが、トリートメント中は明るく色々お話をされていて、スタッフの方が「マッサージで心がオープンになったみたい。」と驚いていらっしゃいました。
またこの方はいつもは指に痛みがあるそうですが、トリートメント中は「触れてもらうだけであったかくて気持ちいい。」と喜んでくださいました。
高齢者の方にとって、アロマセラピーやトリートメントは初めて、という方が多く最初は戸惑う方もいらっしゃるのですが、アロマの心地よい香りと温かい手で行うハンドトリートメントは、心も体もほっと緩めリラックスできる時間を提供できるんだな、と改めて実感しました。
2011年7月
- 練馬高松園(2011年7月31日・第1回)
7月最後の日曜日に第1回目のアロマケア・ハンドトリートメントをさせていただきました。
みなさんとても喜んでくださったようです。
いつもは静かな方がいろいろお話をしてくださったり、ちょっと気難しい方が「気持ちいい」とおっしゃって、とてもリラックスしてウトウトされたり。職員の方も「いろんなボランティアさんが入って活動してくださいますが、みなさんこんなにリラックスして気持ちよさそうなのは初めてです。」とおっしゃっていました。
ハンドトリートメントをさせていただいている私達も、とっても癒されて元気をいただいたひと時でした。
- 施設のコーディネーターの方から、参加して下った方たちのその後のご様子と感想をいただきました
・○○様(ウトウトされていた方)はその後もリラックスしている状態が続き、いつもですと不穏になりがち(突然怒ったり泣いたりする)な夕方も落ち着いて過ごされていたとのことです。
・○○様(ずっとおしゃべりされてい方)はお話を聞いてもらえたことで満足感が高かったようで、「楽しかった。とっても良い気持ちでしたよ。」と夜勤のスタッフにトリートメントしてもらえたことを笑顔で報告されていたとのことでした。
・その他の方も全体的にリラックスした状態が続くためか、気持ちが落ち着いてゆったりとしたムードで夜まで過ごされたとのことでした。
スタッフ感想として、「フロアが良い香りに包まれていて、通るたびに気分がすっとして良かったです。」と言っておりました。
香りを吸い込むことで、周りにいる方々も気分がリフレッシュできるのですね。